近年、大型の台風が毎年のように日本列島にやって来て様々な被害を及ぼすようになってきました。
園芸植物に対する「塩害(えんがい)」もそのひとつです。
台風による塩害
台風による塩害とは、強い風によって海水が巻き上げられその海水(塩分)により植物が枯れてしまう事を言います。
植物に塩分が付着すると、そこから水分が蒸発していき葉が枯れてしまうのです。
塩害から植物を守る方法
最も効果的な方法は、雨や風の当たらない屋内に避難させる事です。
いざ台風が来てからでは間に合わない恐れがあります。
台風シーズンの前から、少しづつ屋内に移動できるような準備を進めておくとよいでしょう。
屋内への移動が難しい場合は、少しでも雨や風の当たらない場所へ避難させる事も有効な手段です。
塩害にあってしまったら
台風が去った後、すぐに真水で葉や枝についた塩分を洗い流しましょう。
とにかく早めに洗うことが大切です。
葉の表面だけではなく裏側も洗い流しましょう。
洗い流した塩分が土に吸収されないよう、土の部分をビニールなどで保護してあげるとより効果的です。
実際に塩害にあうと、葉が茶色や黒色になります。
こうなると、どんなに水で洗っても元には戻りません。
変色してしまった葉は取り除いても構いません。
塩害にあった植物はかなり弱った状態です。
早く元気になってもらおうと、大量の肥料や水を与えることは
逆に植物を弱らせる原因となります。肥料、水の与えすぎには注意をしてください。
またしばらくの間、直射日光(強い光)に当てないよう気を付けましょう。
あとは植物の生命力を信じて、新芽が出てくるのを優しく見守りましょう。